今回の設計コンペティションには、1500件を超える応募登録があり、約250点の作品が寄せられました。フランク・ロイド・ライトという、希有な個性を持った建築家の建築哲学という難しいテーマにも関わらず、個性的で意欲的な作品が数多く集まりました。
「巨匠フランク・ロイド・ライトが、21世紀の日本の住宅を設計するとしたら...。」というテーマが示す通り、過去のフランク・ロイド・ライトの作品にとらわれる必要は全くありません。それぞれの設計者が有機的建築をどのように解釈し、表現したかがポイントとなりました。
【最優秀賞/森拓路】自然環境への配慮、大地と住宅とを関連づける真摯な取組みが表れています。また、流れるような室内空間により、実際の大きさ以上の広がりを感じる事ができます。フロアプランを見易く表現すれば、さらに良いプレゼンテーションになるでしょう。三角の形状は、四角形や直線的な形よりも構造的にも安定しています。
【優秀賞 /Shayda Alsharif】閉塞的な都市空間の問題に対し、良く考えられた案です。窓から良い眺めを得る事がほぼ期待できないため、内部へと開くプランとなっています。住まい手は都市の喧噪の中でも快適でプライバシーのある生活を楽しむ事ができます。内部空間は流れるような空間構成であり、フレキシブルに利用する事が可能です。
【オーガニックハウス特別賞/須田文夫】手頃な価格の住宅としての良い案です。空間の効率的な利用、キッチンのレイアウトも良いです。また、太陽光の積極的な利用と床暖房の設備は、寒い地域で特に効果的でしょう。
【佳作/初山恵莉】自然を屋内に取込んだ、良い着想のプランです。屋根のオーバーハングとトレリス(庇の開口)の使い方も効果的です。屋内の庭は、都市部において気持ちの良い住環境を得る方法としても有効でしょう。
【佳作/平沼孝啓】4.8mという非常に狭い間口におさまる、熟考されたプランです。ヒューマンスケールによるデザインのため、非常にコンパクトなサイズにも関わらず、快適な生活に必要なものは満たされています。木製スクリーンにガラスをはめ込む案も良いアイデアです。
【佳作/三浦光一郎】ドラマチックな屋根が印象的です。工法と素材を良く工夫し、自然光を上手くとりいれています。自然の要素(大地、空、風、火)の表現も効果的です。
【佳作/村松篤】自然光の利用、部屋間の空間の流れが良いフロアプランです。使用する素材の吟味と写真の表現が巧みに行われています。
【賞】
◆ 最優秀賞(1作品)
賞状ならびに賞金30万円
副賞としてタリアセンウエストにて表彰式ならびにFLライトの作品見学ツアーご招待。(1名)
◆ 優 秀 賞(1作品)
賞状ならびに賞金10万円
副賞としてタリアセンウエストにて表彰式ならびにFLライトの作品見学ツアーご招待。(1名)
◆オーガニックハウス特別賞(1作品)
賞状ならびに図書カード各5万円分
◆ 佳 作(4作品)
賞状ならびに図書カード各5万円分
【審査員】
委員長/John Rattanbury(元タリアセンアーキテクツ主席建築家)
委 員/Bruce Brooks Pfeiffer(FLライトアーカイブズディレクター)
委 員/平松義久(日本ユーソニアン21株式会社代表取締役社長)
【募集作品】
1. 日本で実際に建築可能な、一戸建て専用住宅のデザイン。
2. 構造方法は木造とし、平屋または2階建て、もしくは3階建て。